テクニカル分析とファンダメンタル分析

株式情報 投資戦略 2024.05.23

峯岸恭一 峯岸恭一

株式投資で銘柄のことを調べている時に『テクニカル分析』と『ファンダメンタル分析』というものを目にしたことがあるひとも多いのではないでしょうか?

今回はそれぞれの分析について、どういう分析方法で、どういう投資に向いているかについて解説していこうと思います。

 

テクニカル分析とは?

 

過去の株価の動きから将来の株価変動を予測する

 

過去の株価の動きから、相場のトレンドなどから将来の株価の動きを予測する方法をテクニカル分析と言います。

企業への理解や業績よりも、チャートの動きや出来高に重きを置いています。

移動平均線やRSIなどのテクニカル指標を用いて、市場参加者の心理を分析することで、市場トレンドを把握します。

 

ファンダメンタル分析とは?

 

業績と財務情報から企業の価値を評価する

 

企業の財務状況や業績、企業を取り巻くマクロ環境などから、企業の本質的価値を評価する方法をファンダメンタル分析と言います。

チャートの動きよりも、経済指標や決算報告書などのデータ分析に重きを置いています。

金利などのマクロ指標や企業の貸借対照表などを分析することで、企業の本質的な価値を把握します。

 

それぞれの分析に違いはあるの?

 

テクニカルは短期、ファンダメンタルは中長期の投資向け

 

まず、テクニカル分析は上述したように、チャート分析がメインです。

そのため、勢いの付いた上昇や一時的な下落などの、短期的な価格変動に特化しています。

 

対して、ファンダメンタルは、企業の本質的価値の分析がメインです。

市場で過小評価されている銘柄を探すことに主軸を置いているため、短期的な投資ではなく、中長期的な投資に向いています。

 

まとめるなら、株価の短期的な勢いを調べるならテクニカル分析、企業の本質的な価値を調べるならファンダメンタル分析ということです。

 

実際の売買ではどのように活用する?

 

両方を組み合わせて使うことを推奨されることが多い

 

具体的には、ファンダメンタル分析で市場で過小評価されている銘柄を探した後、テクニカル分析で具体的な購入や売却のタイミングを判断するなど、両方の長所を生かしてアプローチする戦略などがあります。

 

また、テクニカル分析やファンダメンタルで分析する際もひとつの指標で判断するのではなく、複数の分析を行い、総合的に判断することが重要です。

 

勿論、短期的な勢いに乗る場合などに、テクニカル分析のみで購入する銘柄を売買する戦略もありますが、実態が伴わない株価の動きは短期的に大きく戻す可能性もありますので十分ご注意ください。

 

ご自身の運用方針や目標に合わせて、適切に2つの分析を使い分けられれば、投資判断の精度向上に繋がります。

 

是非、今後の資産運用にご活用ください。

株式情報 投資戦略 2024.05.23

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峯岸恭一

この記事を書いた人

峯岸恭一

日本投資機構株式会社 データアナリスト
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA®)
日本ディープラーニング協会認定ジェネラリスト(G検定)
日本投資機構株式会社 データアナリスト
テクニカルアナリスト(CMTA®)
ジェネラリスト(G検定)

総合鉄鋼メーカーに勤務していた経験を活かした、鉄鋼・自動車市場の分析及び情報収集を得意とし、データの集計・分析に基づいた統計等をもとに銘柄の選定を行う希少なデータアナリスト。AIに関する資格も有しておりデータサイエンティストとしても活動の幅を拡げている。

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