日本郵政<6178>経常35%増を発表で株価これからどうなる?

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2025.02.21

高橋 佑輔 高橋 佑輔

2/14に第3四半期決算を迎え経常利益35%増を発表した日本郵政<6178>。昨年は7/16に年初来高値1,698円をつけ8/5には1,185円で年初来安値まで一気に下げる短期間で大きく変動しました。

 

その後は10月下旬から上昇を開始し、今年は年初から上昇を続け高値圏を推移し1600円台に突入しています。しかし、そこからが上値が重い展開になり、1月下旬以降横ばい状態での推移が続いています。

 

このように高値圏を維持しているものの、さらなる上昇が起きず、もどかしい展開になっている同社ですが、経常利益35%増の決算発表をきっかけに、これから上昇するのでしょうか?

日本郵政<6178>の第3四半期決算前後の株価動向は?

例年決算を挟んだ1ヶ月間(2月初旬~2月下旬)では、株価にどのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

 


※上記グラフは「SAC Technologies」の独自システムによるデータ分析による結果です

 

まだ上場から年数が少ないので参考データにはなりますが、2016年から2024年の株価の推移を見ると、上昇傾向が5回、下落傾向が4回見られます。この数字を見る限り上昇傾向と下落傾向は、ほぼ均衡していると読み取れます。

 

変動幅を見ると、10%以上の変動は上下合わせて2021年の1回のみです。その他は、最大でも7%程度の上昇と、小幅変動のほうが多くなっています。

 

この半年間の推移を見ても、長期で見れば大幅変動していますが、短期で見れば小幅変動していますので、その傾向がそのまま見られるとも考えられます。

 

よって同社の株価は、この時期に全体として上下のどちらになるかはそのときになってみないと分からず、株価変動は小幅にとどまる確率が高いでしょう。

 

ただし、方向感が出ている場合は6%付近を目安に、そこから10%に向かって大きく動き出すことも想定されます。

 

やはり上場から年月が経過していないこともあり、まだ株価が安定していないのではないかと考えられます。

 

よって、今回のデータ分析の傾向のようになる可能性もありますが、思った変動とは違った変動をすることも想定しながら、動向を見ていくのが良さそうです。

 

では、同社の株価は、この2月中旬にどれくらいの範囲で推移することが予測されるのでしょうか?

日本郵政<6178>2月中旬の目標株価は?

 

データ分析によると、2月中旬に以下のような範囲で株価が推移することが予測されます。

 

【目標株価】
上値目安:1,705.5円
下値目安:1,578.5円

※1/31終値1,626円を基準に計算

 

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約4.9%、下落幅は約2.9%と考えられます。よって、上値は「1,705.5円」、下値は「1,578.5円」が目標株価と考えられるでしょう。

 

上値の目安に到達した場合は、昨年7/16につけた年初来高値1,698円を更新します。直近の横ばいを上抜けし、もう一段株価水準が高まります。

 

こうなると、さらに上昇し7%上昇で1740円付近、10%上昇で1790円付近まで上昇することも想定されるでしょう。

 

反対に、下値の目安に到達した場合は、25日移動平均線を下抜けには届きませんが、付近まで下落します。

 

直近3ヵ月はこの25日移動平均線が反発する抵抗線として機能しています。それをふまえると、この予測を超え、大きく下抜けすることがない限り再度上昇する可能性があるでしょう。

 

ただし、もしこの25日移動平均線を下抜けし、その下抜けが続く場合は、これまでの動きとは異なり新しい展開になる可能性があります。

 

日本郵政<6178>の株価は今後どうなる?

 

直近の株価を見る限り、どちらかと言うと上値目安の方向に動いているように見えます。今は上値が重たい展開が続いていましたが、この決算発表を機に、もう少々上値を狙う展開になる可能性もあるでしょう。

 

決算発表の内容と株価は必ずしも連動しないので、今回も難しいところではありつつ、すでに高値圏を推移しているので、ここが天井ではないかと考えることもあるでしょう。

 

しかし、直近の動向を見る限り一時的なものの可能性はありますが「7%上昇で1740円付近、10%上昇で1790円付近」まで上昇することも考えられます。

 

一方で上のデータの通り、まだ上場から年数が少ないこともあり、これらの分析の通り動かないことも十分に考えられます。

 

そのような状況をふまえると、ここから更に上昇しそのままさらなる高値圏を推移するのは楽観的シナリオ、上昇はするが直近の水準に反落し推移するのは中間シナリオ、25日移動平均線付近まで下落するのは悲観的シナリオと考えておくと良いかもしれません。

 

通常であれば、ある程度絞りたいところですが、まだ上場から年数が少ないのは株価の安定性を欠落させる案外重要な要素です。

 

そのような背景もありますので、どれかのシナリオに一辺倒になることなく、想定外の動きがあることを考えながら動向を見ていくと良いでしょう。

 

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は2025/2/14時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2025.02.21

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この記事を書いた人

高橋 佑輔

株式会社SAC Technologies ストラテジストでありトレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

 

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